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バナナマンコントルスデン(書き起こし・声劇用)

登場人物

日村勇紀 (以下日村):言わずもがなバナナマンのツッコミ担当(主に)自宅に帰ってくると留守電を聞く方設楽のまき沿いを食らったようで

設楽統   (以下設楽):言わずもがなバナナマンのボケ担当(主に) 名はおさむ。留守電に録音しているどうやら厄介ごとに巻き込まれたようで

日村君香(以下日村母):日村の母(本名) 息子の事を気遣っている

高橋:日村の務め先の相手やたらと酔っ払ってる

               鮫島:ヤクザの親分、北竜会に所属している

カオリ:設楽が仲良くなった女の子 ちょっとチャらい

河野:日村宅の隣人 スキー旅行へ行くらしい

 

配役

日村:♂

設楽、中村、????:♂

高橋、鮫島、河野:♂

日村母、カオリ:♀

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午前2時 日村自宅に帰る

日村「ヒィーヤ ただいまっと。ヒー、しかしあれだなぁ高橋さんもつき合わすよね。えっホントに、まぁ楽しいからいいけどね。高橋さんと飲むとさ」

 

日村思い出したかのように振り返る

日村「あっそう言えば、スマホ… あっ! あった! やっぱり、ここにあったのか。 えっと時間は… えっ!? 2時!? ホントだ!! 俺そんな飲んだ? 飲んだんだ… あーっどうしようかな? 明日早いしな… よし寝よっと」

 

着替えようとすると電話が鳴る

日村「うわっ! ビックリした!! おい今2時だぞおい… 電話する? まあいいや、明日早いし無視、無視、むーーし」

 

(日村の声で)留守番メッセージが流れる

日村「はい、日村です。ただいま留守にしております。メッセージどうぞ」

 

日村は寝るので着替えはじめている

????「ピー(留守電の音) (怒っている感じで)バーローああああこいつぅうぅぅぅぅクッソヤローふざけけやがってえぇぇぇぇぇぇばぁぁぁーーーろおおコイツよぉ(もしくは訳のわからない奇声を上げるとすごくよい)」

 

着替えていたが振り返る日村

日村「何それ!? 何今の!? おいおいおい人が気持ち帰ってきて、そういうイタ電するか普通?」

 

日村留守電に気づく

日村「あれっ!? 留守電入ってるな? 聞いてみるか… さっきのばかりじゃないよな? 大丈夫だよな? いくぞ… プチトマト!!」

 

電話アナウンス「(無機質な感じで)38件です」

日村「38件!? 嘘!? 言った!? 38件って! 壊れたのか? まき戻しているのか?... 長いなぁ… あきたきた」

 

 

テープがまき戻し終わり留守電を聞き始める

設楽「ピー(留守電の音)もしもし久しぶりです。設楽です。元気にやってる? んーとね、用は特にありません。それじゃあね」

 

日村「設楽かぁ… あー設楽ね」

 

設楽「ピー(留守電の音)あっ日村? 設楽です えーっとねぇ… またかけます」

 

日村着替えながら

日村「あー 設楽だ… 設楽ね…」

 

設楽「ピー(留守電の音)あっ 設楽です えーっと何度も何度もすいません えーまだ仕事ですか? ウーンとねどうしようかな?... またかけます」

 

日村「要件を入れりゃいいじゃん 設楽です 設楽ですばっか言ってなくてさ… 要件を入れろよ要件を…」

 

設楽「ピー(留守電の音)えー…日村? また設楽統です えーっと7時ごろ戻るのかなぁ?」

日村「2時だよ にーじ」

設楽「うーん…じゃぁまたかけます じゃーねバイバイ」

 

上半身裸になる日村

日村「おいおいおいおい このままの勢いでいくとアレか?おい 38件全部設楽かおい? そんな訳ないか?」

 

中村「ピー(留守電の音)あ、もしもし中村です」

日村「あはははっ、設楽じゃなかった」

設楽「なーんてな設楽です 引っかかんないか?」

日村「引っかかったよ! 今よ」

設楽「えーと じゃあまたかけます」

日村「用件入れろ!!! 要件を!! 中村です じゃぁねぞお前! 用件入れろ!!! 要件をよ!!スマホに電話すりゃいいじゃんスマホ… あっそうかスマホ忘れたからか」

 

スマホを確認する日村

日村「あっ着信あるぞ どれ… わっ! すげぇ着信履歴全部設楽だらけじゃん 気持ちわりぃ… すげぇなおい」

 

設楽「ピー(留守電の音)あ もしもし設楽ですー スマホ変えた? スマホに何度も電話したけど繋がらなくて…」

日村「あーゴメン 忘れちゃった ゴメンな」

設楽「ウーン まだ帰ってこないか… えーっとね 今ね8時半ですね お前の家(うち)の近くに着てます あーそっかぁいねぇか…今日は遅いかな… 早く帰ってこーい」

 

日村「えっ? ちょっと待って 8時半って事は? 5時間前? 家の近くに居たの? そうなの? じゃあ悪い事しちゃったな…まあいいや! また明日電話するから」

 

設楽「ピー(留守電の音)あれ? 日村? あれっ? 設楽ですけど… 間違えました」

日村「間違ってないよ あってるよ あってるよ」

設楽「えーっと… う〇こ」

日村「子供かお前? う〇こじゃねぇよ 要件入れろ 要件を… お前今のう〇こ要件じゃないよな? ええ?」

 

設楽「ピー(留守電の音)あ もしもーし 設楽統です えー日村? 今日帰ってこねぇのかな?」

日村「帰ってくるよ」

設楽「ウーン…あっそうだ! あのさっきさ 違う家の留守電にかけちゃって、ぜんぜん知らない家の留守電でさ 声が録音されちゃってさ 最後にう〇こって言っちゃいました(途中から笑いながらで) じゃあまたかけるな」

日村「入ってたよ 家によ  お前のう〇こ入ってたよ 家によ それはいいから要件入れろ要件をよ 何ずっとやってんだよ」

 

日村いつのまにかパンツ1丁状態(衣装はずっと最後までこのまま)

設楽「ピー(留守電の音)あ 俺 設楽ですけど 今ちょうど9時です」

日村「あっ 9時?」

設楽「あのー 外寒いから居酒屋助六? 助六に行きます」

日村「あっ 助六」

設楽「これ聞いたらすぐ助六よろしく」

日村「オッケー」

設楽「すぐ助六よろしく」

日村「オッケー」

設楽「すぐ助六よろしく」

日村「気に入っちゃったよそれ! すげぇ気に入ってんなぁ そのすぐ助六よろしくってのを… ちょっと待て9時って事は4時間前に助六… もう家か? そうか電話してみようか? いねぇか? 設楽 設楽 設楽」

 

日村スマホで設楽に連絡をしてみる

 

日村「(発信音の後)あっ 圏外だ… いねぇか!もうさすがに」

 

設楽「ピー(留守電の音)あ、もしもし? 設楽ですけども…えーっとね 聞こえるかな? ちょっとうるせぇかな?今、助六に居るんだけど…」

日村「あっ 助六」

設楽「えーっと女の子とさぁちょっと仲良くなりました」

日村「おっ!? いいねぇ!」

設楽「お前どこにいるんだ? こねぇかなぁ? 楽しいぞ! えっとねぇ あとそうだ今日さぁお前んち泊めてくれな」

 

驚く日村

日村「えっ!?」

設楽「俺さ時間的に帰れないからさ あっ あと仲良くなった女の子と店変えてちょっと飲もうかって話になってます」

日村「おお」

設楽「たぶん店変えます ちょっとチャラいけどなかなかいい女です」

日村「おお」

設楽「それじゃまた電話するな!」

日村「オイッす おおいいね いいね 何?助六で女の子と知り合った? ちょっとチャラいけどいい女なんだ いいねぇ… 家来るって言ったのお前? 家来るなよ! 何でだよ? そいつとどっかに行けばいいじゃん」

 

※ここから小声ゾーン

設楽「ピー(留守電の音)もしもし、設楽ですが 日村日村! 凄いよ凄いよ! 今、ホテルに来ています!」

 

それを聞いて日村驚くかつ喜ぶ

日村「えっ!ホテル!?」

設楽「えっと名前なんだっけ? エンペラー?」

日村「エンペラー? あっ知ってるエンペラー」

設楽「えっと…さっきの女カオリって名前なんだけど」

日村「カオリ? カオリ…うん」

設楽「あっちから誘ってきたんだけど」

日村「カオリから? ウン」

設楽「今、あの…シャワー浴びてます」

日村「おおーー」

カオリ「(声は普通のボリュームで)ねぇ設楽く~ん、ちょっとい~い?」

設楽「(声は普通のボリュームで)う、うんちょっと待ってて…(小声に戻る)聞こえた~?」

日村「聞こえた~! 聞こえちゃった!」

設楽「カオリです」

日村「カオリだー!!」

設楽「それじゃあまた連絡する」

日村「わりぃな」

設楽「日村 俺さ すげぇツイてるよ!! 今、エッチする10分前です」

 

※ここから声のボリュームを戻してください

 

興奮する日村部屋の中駆け回る

日村「イエーーーーイ、いいないいないいな!!! カオリとエッチいいないいなお前!!! カオリの声聞こえちゃってんじゃん それでカオリシャワー浴びてるの? いいないいな!!…ヤベっ興奮してきた… 今、設楽に夢中だぞ!! よし設楽こい、設楽こい」

 

日村母「ピー(留守電の音)お母さんですよ…」

 

日村はビックリして座りなおす

日村母「勇紀まだ仕事ですか? 身体に気を付けてね…たまにはこっちにも帰って来るんだよ? はいじゃあね」

日村「何そのタイミング? おかげで覚めちゃったじゃないか…」

 

設楽「ピー(留守電の音)あ 日村? 俺あの…」

日村「ヤダー 何それ!? 設楽!? 設楽が欲しい!!」

 

設楽「ピー(留守電の音) (涙声で)ゴメン、さっきの事でスマホ充電がちょっと切れちゃって…」

日村「そうかそうかそうか うん」

設楽「俺さぁ…やられたよぉ…」

日村「(テンション高めで)何ってやったんじゃないのかよ? 何言ってんだよ?」

設楽「くそぅ…あの女よぉ…」

日村「何? 何?」

設楽「いざこれからエッチしようって時に変な男が入ってきてさ…」

日村「えっ? えっ?」

設楽「すげえ殴られたり、蹴られたりしてさ、お金も全部取られちゃった」

日村「えっ? お金取られた?」

設楽「くそっ… 騙されたんだなぁ俺… 今さぁあの駅前の電話からなんだけど」

日村「駅前の…うん」

設楽「スマホの充電が無くなっちゃったから… で、お金も取られて無くて… でもあの小銭はポケットの中にかろうじてあったから…80円あったから…80円あったから出来てよかったと思って80円あってよかったと思ったんだけど… はぁもう…まだいねぇかなぁ?」

日村「うわぁ…ねぇ、大丈夫? あれ?」

設楽「あっ!! いた! いたいた!いたいた! いたよ」

日村「何?」

設楽「アイツ俺から金取った野郎見つけたよ!」

日村「えっ!?」

設楽「ちょっと悪い、またかけるな!」

日村「ちょっと待て! ちょっと待て!! おいおいおいおい! 何だよこれ!? 大変だよおい! 何?変な男が現れて、殴られて、蹴られて、金を取られた? そいつを見つけた? えっ!? 大丈夫お前? おい」

設楽「ピー(留守電の音) (走ってる感じで)ハッハッハッハッハッハッハ…ワン(犬の鳴き声)」

日村「犬!? 犬!? 犬の!? 電話!? えっ!?って犬とかいいよ! 設楽来い!」

設楽「ピー(留守電の音) (凄く自慢っぽく)あー」

日村「よしっ!」

設楽「もしもし? 俺、設楽統だけど ちょっと聞けよ日村」

日村「何だその喋り方?」

設楽「取り返してきたよ」

日村「取り返した? オッケー!」

設楽「棒が落ちてたから、後ろからギュンっていってさぁ… お金も…お金も取り返してきました」

日村「オッケー」

設楽「ヤツの財布もついでに持ってきちゃったんだけど なんか30万円ぐらい入ってたから寿司でも買ってお前んち向かうわ」

日村「うん」

設楽「じゃあな もう何かやれば出来るんだよな俺も じゃあな」

日村「うおー オッケーオッケー よかったね 財布取り戻してよかったね… ヤツの財布も取っちゃったの? それはダメだよね? まぁでもアレだなこの留守電はどんどんどんどん設楽がたくましくなるね」

設楽「ピー(留守電の音) (泣きそうな声で)うわぁ~ 日村~ 俺もうダメだぁ~」

日村「何々何々?」

設楽「さっきの人なぁ…ヤクザだった」

日村「(驚きながらも小声で)ヤクザ?」

設楽「ヤクザだったぁ…今ここどこだ?」

日村「どこ?」

設楽「あの…公園の…公園の近くに電話があるんだけど、何人かがさ俺のこと追っかけて来てるんだよ…」

日村「マジ?マジ?マジ?マジ?」

設楽「なんでいねぇんだよ日村ぁ」

ヤクザ「いたぞコラー 待てコラー」

設楽「あっ」

日村「あっ誰それ…えっヤクザ? それヤクザ? ねぇそれヤクザ? ねぇ設楽ねぇ?…ねぇ設楽ねぇ?」

高橋「(酔っ払ってる感じで)ん? 何だこれ?」

日村「ヤクザ? ヤクザ?」

高橋「これ受話器外れているよ…」

日村(電話)「あーほんとっすね ほんとっすね」

日村「ん? 声が違う…」

高橋「もしもしぃ? もしもしぃ? もしもしぃ? 受話器外れてますよ? もしも~し?」

途中で気づく日村

高橋「受話器外れてますよ? もしも~し? もしも~し 亀よ~亀さんよ~ 高橋です! 高橋ですよ! 何だ出ねぇじゃね~か?」

日村(電話)「あ もしもし? もしもし? 切りますよ? 切りますねー?」

高橋「気持ち悪くなっちゃった…」

 

日村「俺だよ… 俺だぞ今? 何これ?何これ?... あっ!そっかあった! 公園のところの公衆電話受話器外れてんの高橋さんと一緒にわーってなった… じゃああの時何?設楽近くにいたの? うぇーちょっと何これ気持ち悪い!!」

 

鮫島「ピー(留守電の音) (ドスの効いた声で)北竜会の鮫島言うもんや」

 

日村びっくりして座る

日村「はい」

鮫島「コラァ日村お前のツレがなウチんとこの若いヤツ可愛がってくれたやないか? ツレ返して欲しかったらなぁ300万かき集めとけ」

日村「イヤ」

鮫島「300万や」

日村「いや300万持ってないです…」

鮫島「いいか? 12時に取りに行くぞ!」

日村「12時!? あれ? 2時! あれっ!? あれっ!?」

鮫島「いいか?」

 

日村「鮫島さん? あれ? 何これ?何これ? 300万を? えっ? 12時? 2時! あれっ? えー?」

 

設楽「ピー(留守電の音)あっ もしもし?」

日村「うん」

設楽「あ、あの、設楽なんだけど…」

日村「うん」

設楽「ご、ご、ごめんね?」

日村「いや ちょっと待って ちょっと待って」

設楽「あの…ちょっと…あの 今、あの あー(小声で)すいませんここ…」

鮫島「北竜会や!!」

設楽「あ、あの北竜会っていう あの…組の事務所…に…います」

日村「事務所 うん」

設楽「ほんと…あのほんとに迷惑かけてゴメンね?」

日村「いや、ちょっと待ってよ…」

設楽「あの…300万? 300万円の話聞いたよね?」

日村「いや、聞いたけどさ…」

設楽「あの…頼るのさ… お前くらいしかいなくて」

日村「何で俺しかいないんだよ? いるだろ? 他に おい」

設楽「1時間くらいあるよね?」

日村「いや2時! ねぇ2時!」

設楽「ゴメン、助けて…」

日村「ちょっと待って」

設楽「ほんとお願い 会えるよね?」

日村「会えないの… ねぇ 会えないの」

設楽「ちょ…ちょっと待ってね 変わりますから」

日村「ちょっと待って 設楽」

鮫島「警察に言うたらな…」

日村「はい」

鮫島「お前も家族全員皆殺しや!!! わかったか!!?」

日村「はい?」

設楽「あの設楽ですけど…あの…皆...殺し…だって… へへっ…警察はダメみたい」

日村「えっ何それ?無責任」

設楽「ほんとゴメンね…」

日村「ちょっとちょっと…うぉーーーい!!! 何これ?何これ?... 300万を12時?... で警察に言ったら家族全員皆殺し? 何で俺そんなのなってんの?」

 

設楽「ピー(留守電の音) (涙声で)何で、いねぇ~んだよ~? 行ったよお前んち!」

日村「えっ?」

設楽「お前さぁ…これ聞いて逃げたんじゃねぇの?」

日村「何で? 今帰ってきたじゃん! 今じゃん!」

設楽「もういいよ…(泣き怒った感じ)俺ヤバいよーー!!」

日村「ちょい待てってお前は!!! 何で怒ってんだよ!! ちょっと待て待て!… ちょっと整理しよう 300万… 300万を12時… えっー!? ちょっと待って家来たってことは…えっ! 何!?家、今、ヤクザにバレてるの? 家」

 

インターホン「ピンポーン」

インターホンにびびる日村、留守電を止め息を潜める

インターホン「ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン」

 

河野「すいませーん、すいませーん? 日村さーん? 日村さーんいらっしゃいませんか?...隣の河野なんですけど?」

 

日村振り向く

日村「か…わ…のさ…ん? か…河野さん?」

河野「はい」

日村「ほんとに? か…か…河野さん?」

河野「はい」

日村「いや…ほんとに? ほんとに?」

河野「はい」

日村「…一人ぃ?...」

河野「はい」

日村「はい…はい…はい…すいません すぐ行きます すいません…やべっ何だこれ?この格好?」

 

 

急いでいるため服が着れない日村しょうがないのでジャケットを腰に撒く

そしてドアを開ける

 

(※ここから日村役の人はあせってください)

日村「あ!! 河野さん!! 河野さん!!! はい! どうしたんですか?」

河野「すいません日村さん、実は急にスキーに行く事になりまして…」

日村「スキー? はい」

河野「DVD返すの忘れてたんですけど…」

日村「ちょっとスキー?」

河野「ちょっとすいません返してもらえます?」

日村「ちょっと待ってスキー行くんですか? スキー行くんですか?」

河野「駅前のビデオランドなんですけど…」

日村「スキー行くんですか?」

河野「2本ありまして、1本はグーニーズでもう1本はボウイのラストギグスになってるんで返してきてください…」

日村「スキー行くんですか?」

河野「あ、そうだ日村さんちにお客さん来てましたよ」

日村「・・・(小声で)はい?」

河野「と言うわけですいません 僕 行くんで」

日村「ちょっと待って!! 河野さん!! 待って!! 待って!!... スキー行きたかったなぁ!!!!」

 

(※日村役の人のあせりパートはここまでです)

日村「いいなぁそっちはただ楽しくって…」

 

受け取ったDVDを持ってうろつく日村

日村「ちょっと待って…どうしようか どうしようか?... 300万… 12時… 300… えっ待って?... これ寝ちゃえば良いんでしょ?... そうだよね…俺がこうただいまーって帰ってきて留守電を聞かなかったことにして寝ちゃえばいいんでしょ?... これあってるよね?... そうだよねあってるよね? よし! 寝ちゃおう! 寝ましょう!」

 

電話をにらみつける日村

日村「寝れねーな!! …気になるなぁこの留守電」

 

電話に近づく日村

日村「うわぁーー! 聞きたくねぇーなー!」

 

日村留守電ボタンを押すのを躊躇う

日村「押したくねぇーなー!」

 

留守電ボタンを押す日村

 

設楽「ピー(留守電の音) (泣き声で)日村ぁーー お前ほんとにいないのかよぉー? おい出ろよ 出ろよ出ろよ出てくれよ… 最後だよ…(舌打ち) 最後だよ… これが最後だよ… マジ頼むよぉ… 居たらでてマジで マジで(舌打ち)もうもう…何かさホントにマズい方向に行き始めてるんだよぉ…」

日村「何それ? マズい方向って? 何それ?」

設楽「俺さぁ…もし魔法が使えたらってマジで思ってる… さっきもさぁエイってやったよ指差してエイってエイエイって… 魔法が使えないかなって声出して…あっそうだ誰にも言ってなかったんだけど」

日村「何それ? 何それ?」

設楽「この前ね…」

日村「うん」

設楽「スプーンをこすったら…曲がった…」

日村「…もうー意味ねぇなーーー!!!」

設楽「意味ねぇーなー」

日村「何、お前!? お前ちょっとだけ余裕があるな!! 俺、今こんな(パンツ1丁)だぞ!!!ちょっ設楽!!!」

 

高橋「ピー(留守電の音)もしも~し」

日村「(小声で)誰?誰?誰?誰?」

高橋「もしも~し」

日村「(小声で)誰?」

高橋「(酔っ払ってる感じで)もしもしかめ~よぉ~かめさ~ん~よぉ~ ハローハロぉーハロぉー 水野はるおぉ~… どうビックリした? えいぎょ~の高橋です 何かお前日村スマホ忘れたっていってたから家の方の電話にかけました いやぁ~今日は楽しかったねぇ また一緒に呑みましょう そいじゃぁ」

 

日村「っるっせんだよ!!!高橋コノヤロー!!!!! お前が誘わなかったら設楽の電話出れたんだからなお前!!!! なんだそのハローハロー水野はるおってよ くだらねぇんだよ!… 設楽来い」

 

設楽「ピー(留守電の音) (頭がおかしくなってる感じで)にゃおぅ はろぉはろぉはろぉ水野はるぉー」

日村「…それ流行ってんの? ねぇ」

設楽「設楽ですけどぉ~」

日村「うん何? 何?」

設楽「あのぉ~」

日村「うん」

設楽「グェヘヘヘヘヘ….」

日村「何? 何?」

設楽「おれぇは始めて…麻薬をやりまして…シャブを少々」

日村「(小声で)麻薬?」

設楽「ジュルル…ククク… すげぇ…キーチン(気持ちいいん)だよすごぃ…なんかこうスカーンって ヤクザも結構いい人だなって言うね?」

 

日村「うおーーーい!!! 麻薬!? 麻薬した!? ヤクザがいい人とか言ってんじゃんかアイツ!!設楽ちゃんとしろお前!!!」

 

設楽「ピー(留守電の音)あぁ~俺ぇ…初めましてぇ… 設楽統です…」

日村「おかしくなってるー!!!」

設楽「あのねぇ…えっとぉ… ふふふっふふふ」

日村「何? 何? 何?」

設楽「(笑いながら)今からぁ…ぁの…黒澤組の… 組長をぉ… 殺すん…だっけどぉ…こうピストルでこうパーーンってねぇ ウヒャヒャヒャヒャヒャ…」

 

日村「ちょっと待ってよ!? 何それ? 何それ? 黒澤組の? 組長を? 殺すぅ? お前が? お前何やってんだよ設楽? おい?」

 

設楽「ピー(留守電の音)ウヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ….」

日村「何笑ってんの? 何笑ってんの設楽? しっかりしろおい!! 設楽! 設楽!! おい!!!」

 

設楽「ピー(留守電の音) (冷静になって)日村ぁ?...(ため息と舌打ち) お前留守電ばっかだな…」

 

日村顔をそむける

設楽「人殺しちゃったよ…」

 

驚く日村

設楽「人殺しちゃったよ… (泣き声で)日村ぁ… てめぇがさぁ… てめぇが… (ブチ切れる)家いねーからだかんな!!!!!」

日村「何で俺のせいなんだよ!!! なんでだよ!!! おめぇが勝手にやったんだろ全部!!! 俺関係ないじゃん今!!! やっべーーよ俺これ殺されちゃうぞ!!! 逃げよう! 逃げよう!」

日村慌てて着替えようとする

設楽「ピー(留守電の音)いやぁ~~くそーーてめぇ~~~よぉ~~~」

日村「うるせぇーよ!! バカ!!! ちょっと頼むよ頼むよ 俺殺されちゃうってこのままいたら…」

 

焦ってるため着替えがうまくいかない日村

設楽「ピー(留守電の音) (発狂している感じで)こぉろしてやるぅー日村ぁーこおめぁーーくぉらぁーーー」

日村「やべぇ俺DVD返さないと…」

設楽「ピー(留守電の音) (怒っている感じで)バーローああああこいつぅうぅぅぅぅクッソヤローふざけけやがってえぇぇぇぇぇぇばぁぁぁーーーろおおコイツよぉ(もしくは訳のわからない奇声を上げるとすごくよい)」

 

日村「あーちょっと待って! あーちょっと待って! お願いだから待って!! ヤベーよ もう殺されるって! ちょっと待って! ちょっと待って! ちょっと待って! もうやめて…」

 

部屋でうずくまる日村

そこに拳銃をもって返り血を浴びた設楽が玄関から入ってくる

日村気づく

日村「… わっ!! 設楽!?」

設楽「おい日村ぁ… (ブチ切れて)てめぇ家にいんじゃねぇかぁよぉ~~!!!」

日村「ちょっと待って! ちょっと待って! 待って! 待って!」

 

暗転と共に銃声「バン」

赤ライトで明転する

そこにはバッタリと倒れた設楽、そして拳銃を握り締めた日村が呆然と立っていた…

 

日村母「ピー(留守電の音)勇紀? お母さんです 今日遅くまで仕事ですか? 大変だね あのさぁさっき言い忘れちゃったんだけどさお米送っといたからちゃんと食べるんだよ? それじゃあね…」

 

Fin…

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